Seishi Ono's blog

Fugaces labuntur anni. 歳月人を待たず

ブラックベリーを使う

PC

ブラックベリーボールドを購入してまだ数日だが、その間に気がついたことを挙げてみよう。まず、EM・ONEはすっかりお蔵入りしてしまった。もともと電子メールのためにだけ使っているようなところがあったのだが、ブラックベリーの便利さに負けてしまった。あ…

ブラックベリーを買う

PC

ブラックベリーボールドが発売されたら買いに行こう、ということは昨年来決めていたことであるが、発売日に出かけるなどということは、生来の不精には縁遠く、吉祥寺のショップに出かけたのは発売から3日たったこの日曜の夕方近くであった。とっくに売り切れ…

牧野晋先生を悼む

私が麗澤大学の牧野晋先生と初めてお会いしたのは、1998年8月に開催された「東京地域アカデミックネットワーク(TRAIN)」のワークショップでのことであった。私は当時、大学としては当時やや珍しかった「学術ネットワークから商用ネットワークへの乗り換え…

統計のウソ

ずいぶん昔、まだ高校生か大学生になりたての頃にブルーバックスの『統計でウソをつく法』という本を読んだことがある。統計学の知識も全くなかったので実のところ良くわからないままに済ませてしまった本の一つである。後年、少しだけ統計を扱う機会が増え…

eee Mint Linuxの日本語化

PC

この休み中にeee pcで少し遊ぼうと思って少しだけ触ったpc-901だが、Mint Linuxでの日本語化対応は、ブラウザなどを見る限りでは満足の行くものである。しかし、やはり不具合はある。まずThunderbirdでメールを書こうとしたら日本語IMEであるAnthyが起動しな…

WEPの時代の終わり?

無線LANは、2000年頃からドッグイヤーならぬマウスイヤーといわれて、その仕様も運用方法も驚くべき変化を遂げてきた。しかし最近は、WiMAXのような次世代高速無線は別格として、家庭用に普及しているアクセスポイント製品にはそれほどの変化もないなと勝手…

eee pc のLinux化

PC

私は、ずいぶん前から近頃の言葉で言えばUMPCに関心があったということを以前に書いた。eee pcも初期のディスク2GBLinuxモデルで遊んだりしたが、結局実用には至らなかった。しかし懲りもせずに何ヶ月か前にpc901の日本語版を購入した。これの参ってしまった…

加藤周一の死

高校時代に私がもっともよく読んだのは羽仁五郎と加藤周一の著作だった。当時は学生運動の末期であったが、その後に及んでも高校生の中には口角泡を飛ばして議論を重ねる連中がいた。長い間、私は何もわからず彼らの話しにじっと耳を傾けているだけであった…

医療とインターネット

あらかじめこのブログでもご案内をしておけば良かったのだが、以前触れたCAUA研究会のシンポジウムが山梨で開かれた。テーマは「安心・安全の地域作り〜医療情報化が地域を救う!」である。私は外野の参加だったが、今回はなかなか考えさせられるところがあ…

病は気から

若い頃鈴木力衛訳のモリエール全集を買い込んで熱心に読みふけった時期がある。しかし今になると大概のことは忘れてしまった。読んでいてつまらないと思って挫折したストーリーもたくさんあった。17世紀のフランスの事情を理解しないではおもしろさも伝わっ…

たくさんのUMPC

PC

しばらくUMPCの動向に無関心でいた間にしていた間にUMPCが世の中にたくさん出回ってきた。私は今まで3台ほど買って試してみたが、どうもしっくりこない。速度や容量の点の不満もあるが、やはり一番の理由はキーボードにあると思っている。以前にも書いたが、…

サーバの再構築

先日、ちょっとしたきっかけでメールサーバを壊してしまい、一から再構築をする羽目になった。相手がSolarisだったので、どうも私の手には余るところがある。うまくブートしないのはなぜだろうと悩んでいたら、それは単にリブート前にファイルシステムが壊れ…

価値論の再考

AI

最近、AI屋さんの中でも経済システムのシミュレーションを研究対象にする人たちが出てきて、そういう人たちは、商品、貨幣、交換といった概念を改めて考え直さなくてはいけないという場面に立ち入っているように見える。私もその初期の頃の研究に関わったの…

ベアトリス・ウェッブのこと

ちょっと前に、経済学史の翻訳を分担執筆したことがあった。邦題は「女性経済学者群像」となっているが、原題は「アダム・スミスの娘たち」である。この原題でも30年くらい前に翻訳がでていたのだが、その改訂版が出たので再度分担させていただいたものであ…

サーバに使うOS

私が最初にサーバ管理をするようになった頃は、SunOSVer.4が全盛期であって、Sunが使えれば幸せだったものである。やがて私は、NetBSDやBSD/OSなどを経て一番長くお付き合いをしたのはFreeBSDであったと思う。最近はだんだん面倒になってきてCentOSなどのLin…

willcom d4 の電源改修

PC

SHARPのwillcom d4 のフォーラムを見ても一頃の不満にあふれた状況からだいぶ落ち着いて来たように見える。ほとんどの不満が拡張バッテリ一つで解消してしまったようにわたしには見える。しかし技術的なレベルでの本当の問題は、まだまだ山積している。しか…

迷惑メールはそれでも来る

taRgreyを導入してから、私のところに来る迷惑はぱったり途絶えていたので、同じサーバで生活している他の人たちもそうなのだろうと思っていたらどうやらそうではないらしい。 週末にメールサーバの入れ替えをしたので、その間に迷惑メールがどれくらいくる…

当たり前品質

昨日は、「ある日システム管理者がいなくなったら」どうするかという話をとある場所で話させていただいたが、自分でも得心の行く話の落としどころをずっと見つけることができず、結局不出来な発表になってしまった。わざわざお出でいただいた方々には申し訳…

Willcom D4のこと

PC

Willcom D4が発表された時、この不思議なデバイスに私は何の関心もなかった。そもそもWindows系のOSは仕事では使うが、自分で自由に使うOSとしてはちょっと不満がある。発表された直後、あまりの不評が掲示板などに書き込まれるのを見て初めて関心を持ったの…

WiFiの普及

いつも持ち歩いているノートPCのwubi(ubuntu)のパーティションが壊れてしまった。ブートするが/devや/systemが見えない。たいしたデータも入っていなかったので、クリーンインストールすることにした。それはいいのだが、私の使っているノートPCの無線LANド…

ある日システム管理者がいなくなったら

この週末の金曜日に、CTCの大学関係のユーザ会であるCAUAで講演をさせられる羽目になった。他ではあまり講演を引き受けることはないのだが、会長の林先生にはいつもお世話になっているのでお断りはできない。しかし、題材にはいつも悩む。今回はアウトソーシ…

サービスのボトムラインはどこまでも高くなる

S25RとtaRgrayを本格稼働させて2週間ほど経過したが、全くクレームもなく運用できているので一安心といったところである。おおざっぱな統計を取ってみると、メール1万通あたりtaRgrayでフィルタされたものが8千通、通過した2千通のうちspamassassinにフィル…

バベッジの分業論

チャールズ・バベッジは、言うまでもなく18世紀にコンピュータの原理を考えついたということで知られているが、実は経済学の分野でも少し知られた学者であって、それはある本で「分業」の理論にある種の貢献をしたからである。もっと有り体に言えば、カール…

迷惑メール対策

このところ迷惑メール対策に関心を持っている。5年ほど前まではベイジアンが流行であったが、ここ数年はGreylistingやGreet pauseが流行していた。特にGreylistingなどはメールの中身の監査をしないでその振る舞いを見るだけという点が魅力的な対策であった…

UMPCと私

PC

UMPCあるいはPDAというのは昔から私の関心を引いてやまないものの一つである。最初はpalmあるいはそのOEMであるIBM のworkpadからはじまり歴代のパームは片端から試した。sonyのclieも試した。Treoも電話になる前のものは持っていた。linuxザウルスも最初の…

セキュリティ対策と人

私がインターネットに触れた20年近く前にはセキュリティという概念はほとんど存在しなかった。そういうことを心配する管理者はパラノイアと馬鹿にされたものである。当時のインターネットの利用者は一定のスキルを持っていたので、セキュリティ上の問題はエ…

30歳にして何事もなしえない人は…

「30歳にして何事もなしえない人は何事もなしえない」というのは経済学者シュンペーターの言葉であるが、私は20代の頃にこの言葉を指導教官から聞かされた。シュンペーター自身も私の指導教官も20代の若者を励ますためにこの言葉を使ったのだろうが、30歳に…

ケインズを読む…

学生時代の話である。こういっては何だが普段はあまり勉強しているとは思えない友人がケインズの『雇用、利子および貨幣の一般理論』を小脇に抱えていた。どうしたのかと思って話を聞いてみると、ある先生が講義の中でこの本を一日1ページずつ読んでゆけば卒…