Seishi Ono's blog

Fugaces labuntur anni. 歳月人を待たず

大学はMOOCに置き換えられるのか

12月9日付のワシントンポスト紙の記事「Georgetown to offer free online courses」によればジョージタウン大学もEdXに参加することにしたらしい。

格式と伝統のある保守的なカソリック系大学の参加は、ちょっとしたニュースだったわけだ。

この記事の最後に、face-to-faceの講義とオンライン講義の最適なブレンドを見つけ出す、これはまだこれからの課題だと書かれていることが少し印象深い。

オンライン講義が大学の講義の全てを置き換えることはできないし、世界のOpen Universityが実証しているように、ある程度の置き換えが実現できているとしても、face-to-faceの方が効率が良いこともある。これは古くて新しい課題で、今後MOOCの進展とともにますます大きな課題になって行くのだろう。

大学講義は、置き換えら得るのでは無く改善され、より高度な教育方法を手に入れることができるというのがジョージタウン大学の考え方のようだ。私もそう思う。そもそも変革というのもは、そうでなくてはならないだろう。

それにしても、EdXも中を見れば普通のオンライン講義で新しいことが何かあるわけでも無い。しかし数の論理は絶対だ。MOOCの活動によって数百万人の参加を得れば、世界は変わって行く。エリート大学がそれを主催すれば、だれにも近寄りがたい活動になるのだろう。

日本の放送大学でも2桁も違う学生しか在学していないという現状を考えたときに、この世界のムーブメントをどうとらえたら良いものだろう。