Seishi Ono's blog

Fugaces labuntur anni. 歳月人を待たず

MOOCを新しい革袋に入れる

MOOCは、イリイチの「脱学校化社会」の理念から出発して人気となり、膨大な受講者を集めたところで、ビジネスになった。

このビジネスを成功と評価するにはもう少し時間を要するが、急速な展開のなかで、まだまだ精度をあげなければならない部分がある。

例えば、Courseraでは、学生5人の学生を組にしてレポートのPeer Reviewをさせるが、エリート大学で入学試験を越えてきた学生同士がやるのなら可能でも、オープンオンラインコースには本当に馴染むのか?などの議論は、今でもあり、ここではまさに新しい教育成果がどのようなことになるのか興味深いところである。

一方、LMSやチャットシステムも大規模オンラインコースに適合したシステムになっているかどうかは、議論の別れるところであろう。

見る限りどのxMOOCも同工異曲のLMSやSNSチャットシステムであり、あっけない感じさえする。

一方のcMOOCが、そもそもシステムなどには頓着せずに、Twitter、Facebook、Second LifeのようなSNSやMoodleのようなお手軽なLMSを使って授業展開をしたことを考えれば、そもそもxMOOCのようなシステムそのものの必要性も問われて良いのかもしれない。

ただ、新しい酒は新しい皮袋に入れるものだという聖書の教えからすれば、どちらの革袋もはまだ改良の余地があるだろう。

我々の狙いが正しければ、ここにも革新を起こせる余地はある。